空と箱は、地域文化が持つ可能性を可視化し、ソーシャルインパクトをもたらす事業デザインを通して、文化優先のローカル資本主義の世界づくりを目指します。
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Vision
-空を、箱へと放り込め。
「空」の由来は「色即是空」です。仏教では、物体の存在を色に喩え、存在するだけでは「空」=つまり、何も意味をなさず、無いものに等しいと教えています。
例えば、楽器という物体がただ存在するだけは「空」ですが、演奏者によって音を奏でると、そこに因果(原因と結果)が生まれます。
「箱」はモノやコトの新たな価値の発見、そして可能性の拡大をする存在です。「空」に因果を与える装置のような概念です。
文化とは、外在性を内在化するプロセスだと思います。あらゆる存在が絶え間ない交流と衝突を繰り返し、より深く、美しく、愛くるしい因果を生み出す、終わりなき運動だと思います。
私たちは、価値を見出されず、見捨てられた地域資源を「空」に準え、それらを「箱」へと放り込み、文化的価値を優先とした柔らかいインフラを構築し、未来の地域経済を支える新たなマーケットを生み出します。行き詰った経済資本主義からの脱出と、人々が生きる意味を見つけることができる「生命優先」の世界をつくります。
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Mission
-地域文化を未来のエンジンに。
経済優先の「マーケットイン志向」は、キラリと輝く地域の魅力的な資源を間接的に破壊します。ビジネスためのビジネスインフラを開発してきた結果、世界から注目される可能性を秘めた地域の文化的資源が経済活動から排除されて、再生不可能なレベルに達しています。
これから世界で注目を集めるのは、ローカルにある特別な体験です。それはビジネスインフラ上では成立が難しい文化的価値を持っているのが特徴です。都会的で大量消費に向いている物が廃れていく時代の到来を感じています。
私たちは、地域の文化的資源を未来創造のエンジンとするため、「社会」と「活動」の中間にあるCSV領域において、双方両立の全体最適を目指した価値をデザインします。
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-文化的価値を、新たな地域資本に。
現代は経済価値がないとみなされるものは大事にされず、投資対象にもなりにくいという傾向があります。しかしそれは、人類の長い歴史から考えるとあまりにも刹那的な価値観だと思います。ある特定の社会環境下でしか成立しなかった有形無形の資産をいとも簡単に捨ててしまうことへ疑問を抱いています。
私たちは、直接的な経済活動へは関与しません。その代わりに「文化的でやわらかいインフラ」づくりを、3つのステップによって展開します。まず、失われつつある地域の文化的資源の価値を可視化し、可能性が見えるフェイズへ。そして、文化的価値と相性の良いマーケットを形成し、社会的なインパクト投資(お金に限らず)を行います。さらに、プロジェクトとして社会実装し、文化と経済の融合と成長を目指します。
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Company Profile
活動趣旨と事業に賛同した富山および富山所縁の企業や起業家の出資により設立した、社会課題解決に取り組むソーシャルカンパニーです。
名 称:株式会社 空と箱
代表者:代表取締役 明石博之
住 所:富山県射水市放生津町
設 立:2023年8月8日
資本金:1,100万円
事業内容:
●まちの不活性資源を活かす
●社会課題のボトルネック解消
●アート思考のまちづくりの推進
●文化的観光のマーケット拡大
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Company History
空と箱の代表取締役を務める明石博之は、多摩美術大学を卒業後、東京のまちづくりコンサル会社に就職。「道の駅」や「社会実験」の生みの親でもある会社創設者のカバン持ちをしながら、政府や地方自治体、大手企業やベンチャー企業と共に、明るい日本の未来を考え、数百件規模のソーシャルプロジェクトに取り組みました。
2010年、富山県に移住してからは、自らがまちづくりローカルプレイヤーとしての活動へシフト。漁師町の空き家だった町家をカフェにリノベーション。カフェを経営しながら、地域のエリアリノベーションや場づくりのプロデュース、建築空間デザインまでの幅広い実務をこなしつつ、地域の文化的資源のあり方を模索し続ける日々が始まりました。
2022年からは、世界や日本の社会課題を見据えつつ、富山県内の具体的な地域課題解決にむけたソーシャルデザインに軸足を移しながら、社会起業家という立ち位置から新しい文化的なマーケットの創造を目指しました。
2023年、直接的な経済活動ではなく、地域資源を活かした新たな価値観によるソーシャルデザインを展開するために「株式会社空と箱」を設立しました。
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